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2018.10.23

家の構造基準を算出するには?構造計算の方法をご紹介します!

「構造計算」という言葉をご存知でしょうか?
構造計算とは建物の構造を決める基準を計算することで、建物がどこまでの災害に耐えられるかを確認するために行うものです。
近年は、大きな地震などが増え、より一層構造計算の重要性が高まってきました。
しかし現在は、構造計算は義務化されていないのでほとんどの家では構造計算がされていないという現状があります。
今回はそんな構造計算についてご紹介していきます!

☐構造計算に必要な要素

*建物にかかる重さ
まずは建物にかかる重さを計算します。

1.自重
まず家そのものにも自重があり、それに耐えられるだけの強度が必要です。
そのためにまずは家の重さを調べる必要があります。

2.積載荷重
人や家財道具など家の床に乗る重さを調べます。

3.積雪荷重
降雪量の多い地域では屋根にのる雪の量と重さは無視できるものではありませんのでしっかり考慮しましょう。

4.特殊荷重
グランドピアノや大型金庫など特に重い物の重さを調べます。

5.合計
自重、積載荷重、積雪荷重、特殊荷重を合計した重さを出します。
これが建物にかかる重さになります。

*建物にかかる重さが力としてどう伝わるか
次に建物にかかる重さが力としてどう伝わり、その力に耐えられるかどうか調べます。

1. 建物にどのような力(下向きの力)が伝わるか調べる
2. 伝わった重さに材料が耐えられるか調べる
3. 地震が来た時にかかる力を建物の重さから換算する。
4. 台風が来た時にかかる力を調べる。
5. 地震や台風によって建物にかかる力に材料が耐えられるかどうか調べる。

これらに加え、家の傾きに関する計算、最後に大地震が来た時に全壊するかどうかを調べなければなりません。
逆にこれらに耐えられなければ完全に安全な家とはいえません。

これらの要素を全て計算するのが「構造計算」です。

☐構造計算をできる建築家について

構造計算をしようとした場合、申請に100ページ以上もの膨大な資料が必要となります。
計算の複雑さや、計算ソフトにかかるコストなど様々な要因があり建築家一人で構造計算することはあまりできません。

構造計算をする場合、構造計算を専門に行う「建築構造士」に外部委託することもあります。
この「構造建築士」は、一級建築士であり、建築構造設計の経験が4年以上で初めて取れる資格ですので安心して依頼できます。
構造計算費用としては設計料金に20万円ほどの追加になりますが、心配な方は依頼してみてはいかがでしょうか。

☐まとめ

いかがでしたでしょうか?
今回は建物の構造計算についてご紹介しました。
構造計算まで行うのは大変ですが、その手間で安全性が担保されるなら決して無駄ではないはずです。
是非一度構造計算してみてはいかがでしょうか?