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2018.12.22

知っておきたい!外皮計算とはどういったもの?計算方法も紹介

皆さんは「外皮計算」という言葉を耳にしたことはありませんか?
「聞いたこともない」
「聞いたことがあるけど、どんなものか知りたい」
という方に向けて、今回は外皮計算についてと、その計算方法についてご紹介します。

 

□外皮計算とは

外皮計算とは、簡単に説明すると
「建物がどれだけ断熱できる性能を持っているのかを測る指標」
のことです。
外皮とは建物の外部と、室内の熱的境界線のことを指します。
例えば断熱材やサッシが入っている箇所が、構造物の外皮にあたります。

 

□いま断熱性が重要視されている理由

2020年に、省エネルギーの観点から「改正省エネルギー基準」の適合が義務化されます。
そのため、今まで以上に断熱に関する性能が重要視され、外皮性能と一次エネルギー消費量を所定の方法で算出し、基準に適合しなければなりません。

 

□外皮性能の基準

外皮性能には2つの基準があります。

 

*外皮性能を評価する基準(住宅の窓や外壁など)

外皮性能の基準の中でも、2つの基準に分かれます。
・外皮平均熱還流率(UA)による基準
UA値は建物からどれぐらい熱が逃げていくのかを測るものです。
これは、
(単位温度差あたりの総熱損失量)÷(外皮総面積)
で算出されます。

・冷房期の平均日射取得率(nAC)による基準
nAC値は冷房期にどれぐらい熱が建物に入ってくるのかを測ります。
これは、
(単位日射強度あたりの総日射取得率)÷(外皮総面積)×100
で算出されます。

*一次エネルギー消費量を評価する基準(設備機能など)

住宅で使用するのは主に電気・ガス・灯油などの二次エネルギーです。
しかし、これを一次エネルギーんに換算して消費量を算定することで、異なるエネルギーでも建築物の総エネルフィー消費量を同じ単位で求めることができます。

一次エネルギーは、
(冷暖房設備の一次エネルギー消費量)
+(換気設備の一次エネルギー消費量)
+(照明設備の一次エネルギー消費量)
+(給湯設備の一次エネルギー消費量)
+(家電などのその他の一次エネルギー消費量)
−(エネルギー利用効率化による一次エネルギー消費量の削減量)
から算出されます。

 

□おわりに

以上が外皮計算についての説明と、その計算方法のご紹介でしたが、いかがでしたでしょうか。
この記事で、外皮計算は
・外皮性能
・一次エネルギー消費量
2つの基準があることがお分かりいただけたと思います。
2020年の「改正省エネルギー基準」の適合義務化に向けて、今から外皮計算について知っておいてはいかがでしょうか。