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2018.12.30

外皮の性能を測る外皮計算とは?省エネルギー基準の改正についても紹介

皆さんは「外皮計算」という言葉を聞いたことはありませんか?
実は、これからは今まで以上にこの「外皮計算」が重要視されるようになります。
ご存知の通り、2013年に「改正省エネルギー基準」が段階的に施行され、2020年には義務化が決まっています。
このため、断熱に関する性能がより重視されて、外皮性能を所定方法で算出して基準に適合しなければなりません。

そこで、今回はこの外皮計算について詳しくご紹介します。

 

□そもそも外皮計算とは?

外皮計算とは、「建物の断熱性能を測る指標」です。
冒頭でも少し説明しましたが、外皮とは、建物とその外部を隔てるものを指します。
外壁、窓、天井、床など、建物の各部位から逃げる熱の量を計算するなど、住宅がどれだけ暖かさを保つことができるのかを計算します。
断熱性が低いと、家の中の温度を一定に保つことが難しく、その分空調コストがかかってしまいます。
冬は暖かく、夏は涼しい家にするためには、断熱性は欠かせないものです。

 

□改正省エネルギー基準とは

では、外皮計算はなぜそれほど重要なものなのでしょうか?
外皮計算がより重要視される理由として、省エネルギー基準改正が挙げられます。
改正前は建物全体の省エネ性能を客観的に比較しにくいとされていました。
しかし、改正に伴い、国際的にも使われている一次エネルギー消費量を指標として、断熱性能に加えて、設備性能を含め総合的に評価できる基準に変更されました。

 

□外皮性能の2つの基準(平成25年基準)

外皮計算には2つの基準があります。
ここでは、それぞれの外皮計算方法を簡単にご紹介します。

*外皮性能

住宅の窓や外壁などの外皮性能を評価する、外皮性能の測定には以下の2つの計算方法があります。
・外皮平均熱環流率(UA)
(UA)=単位温度あたりの総熱損失量÷外皮総面積

・冷房機の平均日射熱取得率(nAC)
(nAC)=(単位日射強度あたりの総日射取得量÷外皮総面積)×100

*一次エネルギー消費量

住宅で使用する二次エネルギーを一次エネルギーに換算して消費量を算定します。
(暖冷房設備・換気設備・照明設備・給湯設備・その他家電などの一時消費エネルギーの合計)−エネルギー利用効率設備による一次エネルギー消費量の削減量=一次エネルギー消費量

 

□おわりに

以上が、外皮計算についての説明でしたが、いかがでしたでしょうか。
省エネルギー基準の改正により、外皮計算の重要度は増しています。
断熱性が高い家かどうかを判断する手段である「外皮計算」のことを、理解して頂けていれば幸いです。