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2018.08.08

住宅用語解説!構造の基準となる構造計算とは?

 

近年、防災意識の高まりから、地震にも負けない強度のある家を建てたいという方がたくさんいらっしゃいます。
そんな家を建てるには、災害の際に家が倒壊しないよう設計することが最も重要ですよね。

そこででてくるのが「構造計算」です。
今回はわかりにくい建築用語である「構造計算」についてご紹介します。

〇構造計算とは

構造計算とは、建築物が固定荷重、積載荷重、その他自然条件による荷重(積雪・風・地震)などに対して、構造物がどのように変形し、構造物にどのような応力が発生するのかを計算することです。
簡単に言うと、どれだけの荷重に耐えられるかを計算するのが構造計算の目的です。

〇構造計算を必要とする建物

構造計算はすべての建物で必須とされているわけではありません。
構造計算が必要な建物は建築基準法に明記されています。

構造計算が義務付けられている建物としては、以下のようなものが挙げられます。

・学校、病院、ホテルなどの特殊な建物かつ用途部分の床面積の合計が100㎡以上のもの
・三階建て以上または延べ面積が500㎡を超える木造建築物
・軒の高さが9mを超える木造建築物
・建物の高さが13mを超える木造建築物
・木造以外の二階建て以上または延べ面積が200㎡以上の建物

逆に言うと、これらの基準に該当しない建物に関しては、構造計算が義務付けられていません。
ただ、構造計算をすることによって、建てる家がどれだけの強度を持っているかを数値で確認することができるという利点があります。
例えば2階にベッドやピアノの重量のあるものを置く場合、構造計算をすることをおすすめします。

〇構造計算は大変

構造計算には資料100ページを超える労力が発生します。
計算が複雑であることや、計算ソフトが高価であることもあり、構造計算を行う建築家の方は少ないと言われています。
特に簡単な構造計算ではなく、しっかりとした強度が求められる病院や消防署などの建物を建築する際には、「建築構造士」と呼ばれる専門の方に外部委託する場合もあります。

複雑で難しいけれど、構造計算は近年注目を集めています。
それはひとえに、マイホームを愛する気持ちからでしょう。

地震保険に加入していても、残念ながらその保険金は半壊・倒壊した建物の修復や建て替えに十分であるとは言えません。
特に地震大国であるここ日本において、ご自身の身はご自身で守るために、構造計算は重要です。
ぜひこの機会に検討してみてくださいね。